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「やおきの独り言」 〜自然っていいなぁ。〜

最近、野鳥の歌声に耳を傾けていますか?
暖かくなりどんどん咲いていく植物達から季節を感じていますか?
ゆっくりと森を眺める時間をとったことがありますか?
頬をなでて通り過ぎる風を気持ちがいいと感じましたか?
自分は昨日そんなゆとりの時間を持てました。
昨日は自分がこれだけ自然の多いカナダに在住しながら、
自分もまだまだ見過ごしていたものがたくさんあることを感じた日になりました。

・・・昨日は休日、街の近くの湖でカヌーをしました。空は高曇りで真っ白、
ほとんど青空は顔を見せませんでした。
それでも気温は暖かくて半袖でも全く寒いとは感じません。
今年のウィスラーの春は寒かったけれども、確実に夏へ向かって季節は進んでいます。
風が無く、カヌーには良いコンディションでした。
いろいろな野鳥が鳴いていました。
普段はあんなにのんびり野鳥達を観察したことはありません。
また自分の住んでいる家からはスキー場のある山を一望でき景色は最高なんですが、
ハイウエイがすぐ近くを通っているために騒々しく、
昨日聞いたほど多くの野鳥の声を聞くこともありません。
いろんな種類の鳴き声でそれぞれ違う鳥かと思いきや、
一羽が3種類の鳴き声を出す鳥もいました。
全く同じ種類の鳥でもよく鳴くおしゃべりな奴もいれば、
時折鳴くだけの静かな鳥もいたりして・・・。
カヌーを漕ぐ腕の動きを止めて、湖の上から森の彩りを眺めました。
ウィスラーには見た目は同じような針葉樹がたくさん生えていますが、
それぞれが種類も成長の度合いも違い、じっくりと眺めると色の違いが綺麗です。
また暖かくなり芽吹いてきている広葉樹の若葉の色がアクセントになり
風景を更に素晴らしいものにしています。
風が無かったので風景が湖にきれいに映っていました。
空を覆っている雲さえも映っていたくらいですから・・・。
穏やかな時間でした・・・。
あんなにのんびりと時間をかけて全身で自然を感じたのは久し振りです。
仕事の時はガイドとしてツアーを進めていくこと、
そしてお客様の安全も考えないといけないですから。
でも昨日はこんな素晴らしいものはお客さんにも感じてもらわなくては!と感じました。

人間は自分の目に映って脳が認識したものを、
自分の見たものの全てと考えてしまいがちですけど、
実際目に映ったものから取り入れている情報なんて
ほんの一部だけなんじゃないでしょうか。
目に映っていながら認識していないものの方が多いくらい。
まさに昨日の自分はそれに気付かされました。今までずっとそこにあったのに・・・。
でも昨日それに気付くことができました。
自然の近くで暮らすことができるって幸せなことです。
日本で自分の育った街の周辺の景色も随分と変わりました。
昔は草が生い茂って虫取りにしょっちゅう出かけた実家の近くの公園も、
自分が高校時代に整備済みです。・・・もう10年にもなるんですね。
確か大雨の時に街の水はけを良くするための工事だったような気がします。
自分の通った小学校の周りにあった筈の畑や林は、マンションや住宅街、
そして駐車場へと姿を変えました。
自分の心の中にはあの頃の風景がおぼろげながら残っていますが、
今その場で過ごしている子供達が自分のように昔を思い出す時に出てくる風景は
マンションや駐車場なんですね。
思い出までも無機質になってしまうなんてことが無いといいんですが・・・。
我々は便利さと引き換えにいろいろなものを失ってきたのでしょうか。
これからも失いつづけていくのでしょうか?
そこまでして手に入れる価値のあるものなんでしょうか?
「豊かさ」って何なんでしょうね。

自然を感じることのできる心のゆとりをもちたいですね。
そしてそのためには感じる自然を残していかなくてはなりません。
幸い自分の住むウィスラーには開発の手が入っているとはいっても、
まだ自分がこんな風に感じ取れるだけの自然が残っています。
そして日本にだって、まだまだいい所がたくさん残されているのです。
でもコンクリートのビルとアスファルトの道路に囲まれつつ、
花壇や植え込みの木々を眺めているだけでは感じるものは少ないでしょう。
自分は日本で生活していた頃感じていませんでした。
感性が不足しているのかな?
4年以上もカナダに住んでいながら昨日新発見しているくらいですから。
もちろん花壇に咲く花などから季節を感じることもできます。
それができる人は幸せです。そして自分より感性に優れていることでしょう。
中には仕事などのことで頭が一杯で、
自然のことなど全く感じることのない人もいるでしょう。
明日はいつもの風景の中から自然を感じてみませんか?

自分もこの年になり、友人の中にも結婚して親になった人達が増えました。
昨日自然をたっぷりと感じた後、これからの世代のためにも
自然をもっと残していかないといけない!と感じたのです。
いつかは自分も親になるかも知れないですし。
もしならなくてもかわいい姪っ子や甥っ子のためにも。
そして自分の遊び場を守って自分がハッピーでいられるように。
自分は自然を守っていくために何の力も技術も知識も持っていません。
そこでこんな文章を打ってみました。
「自然って良さそうだね。」って思ってくれた人が一人でもいて、頭の片隅に何かが残って、
ふとした時に自然を感じてハッピーになってくれたら・・・。
その人が「これは守っていってやろう!」と思ってくれたら自分もハッピーです。
何も難しいことをするわけではありません。
道端に落ちているゴミを拾うだけでもいいのです。
もちろん人の捨てたものなど拾わずとも自分が捨てないようにするだけでも。
長々と文章をつづってきましたが、
「心を落ち着かせ、いろんなことに気付かせてくれる自然は素晴らしい!」 ということです。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございます。
皆さんにも自然に触れることから心のゆとりが生まれますように・・・。
28, May, 2002
この文章はいろんなことが重なって書くことの出来た文章です。
いつもツアーで使っているカヌーレンタル屋の兄ちゃんから
無料でカヌーを借りることができ、
なおかつ仕事ではなかったのでお客さんのケアも無い、
時間も気にしないでいいという状況だったからこそこれだけのんびり出来たのでしょう。
このカヌーに付き合ってくれた友人もいます。
この春に湖のほとりに住む友人の家に遊びに行った時、
その友人から、鳥達が活発に動き回る夕暮れのひと時を紹介してもらい、
その声に耳を傾けバードサンクチュアリの存在を知っていなかったら、
そこに向かわなかったかも知れないし、向かっても鳥の声を気にしなかったかも知れない。
カヌーに乗った日に、2002年に入り出産した友人から
出産報告の葉書が届いていました。
それがこれからの世代のことを考えさせたのかも知れません。
数日前Eメールで子供の頃にやった遊びの話をしていた人がいたからこそ
自分の日本での過去のことを思い出したのでしょう。
森を眺めるのは前から好きだけど・・・。
みんなから色々と与えられ、考えて、書かせてもらった文章です。
みんなに、そして自然に感謝!
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